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 本日は、待ちに待った、石田泰尚さんの、ソロ・リサイタルです
 横浜から、JR京浜東北線に乗って、電車に揺られること、約30分。大船駅のひとつ手前の駅、本郷台駅ちかくの、栄区民文化センター「リリス」へ向かいます。この演奏会は、今日と、来年のヴァレンタインデーに、シリーズで2回行われる予定で、1回目は、無伴奏のヴァイオリン曲のみ、2回目は、ピアノとのデュオ曲で構成されたプログラムです。
 1回目の今日の前半は、予定していた曲目に変更して、ピアソラの『タンゴ・エチュード』全曲、そして、後半は、バッハの『無伴奏パルティータ』の第1番と第2番が演奏されました
 相変わらず、石田さんのピアソラは、艶っぽい音色で、節回しというか、リズム感が独特で、いつ聴いても、何度聴いても、その曲の世界に引き込まれてしまいます。もとは、バンドネオンの曲として書かれたものなのに、完全に、自分のものにしてしまっているところは、本当に、素晴らしいです。何も知らずに聴いた人は、きっと、ピアソラって、ヴァイオリンの曲も書いてたんだなと、思うにちがいありません。未経験の方は、ぜひ、一聴をおススメします
 会場は、あまりキャパの大きいところではなかったのですが、その分、石田さんのヴァイオリン1本の音色が、しんとした会場に響いて、神聖な気持ちになって、ものすごく贅沢な時間を味わってるようでした。それを、特に、強く感じたのが、後半のバッハを聴いているときでした。シャコンヌの前後で、感動して、また、涙を流しました。今年、何回目の涙か、もう忘れてしまいましたが
 アンコールは、昨日、神奈川フィルの定期演奏会に出演されなかった山本裕康さんのお母様が亡くなったとのことで、追悼の意味をこめて…ということで、石田さんのオリジナル曲の『祈り』を弾いてくれました。石田さんらしい選曲です。さらに鳴り止まぬ拍手に応えて弾いた、誰もが一度は耳にしたことのある『ロンドンデリーの歌』も印象に残りました。 
 ヴァイオリン1本なのに、しばらく、そんなことを忘れてしまうほど、存在感のある演奏は、本当に凄かったです。
 そして、他の楽器の音が入らないぶん、いつもに増しての真剣勝負なのだと感じました。演奏会後、サイン会があったのですが、ふと、石田さんの首を見ると、大きなタコと、濃く赤黒いアザができているのに気づいてしまいました。今日まで、どれほど、練習を積んできたのでしょう。プロの演奏家の厳しさの一面を見たような思いがあります。
 来年は、今日の演奏会の2回目と、その前に、ブラームスのソナタ全曲演奏会があります。
 石田さんの演奏が聴ける、ありがたみを噛みしめつつ、その日に臨みたいと思っています。
 

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