「好き」の理由

ベートーヴェンの交響曲 (講談社現代新書)ベートーヴェンの交響曲 (講談社現代新書)
(2007/11/16)
金 聖響、玉木 正之 他

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 クラシック入門のようなテーマの雑誌の記事や、テレビ番組を観ていると、「指揮者って必要なの?」という質問を、ときどき見かけます。その答えを、ひと言で表すのはとても難しいのですが、この本を読んでみるのも、ひとつの方法かもしれません
 指揮者の仕事は、本番の演奏会では、ほとんど終わっていて、その前のスコアの読み込みやリハーサルなど、準備のときに多いと言います。だから、演奏会だけを見ているかぎりでは、オーケストラだけでも充分じゃないかと思ってしまうのかもしれません。でも、この『ベートーヴェンの交響曲』を読むと、ひとりの指揮者の、音楽との向き合い方に触れることができます。
 スコアを読みながら、どのような音色、テンポにするのか、どんな表情をつけていくのか、プランをたて、それを実際の演奏におとして、イメージに近づけていく…。それは、どの楽器を演奏するときも、同じプロセスを踏んでいくのでしょうし、私も、今まで、ピアノを弾くときに考えていたことと似ていて、共感するところがありました。指揮者も、ひとりの演奏家なのですね
 この本の題材が、ベートーヴェンの交響曲だったというのも、私にとっては、意味のあることでした。もともと、金聖響さんの、ベートーヴェンの交響曲にハズレがないと思っていましたが、この本を読むと、ナットクするところが多々あります。金聖響さん指揮の曲を好きになる理由が、そこにありました。
 神奈川フィルに興味をもったきっかけの曲は、金聖響さん指揮、ベートーヴェンの『交響曲 第4番 変ロ長調  Op.60』だったのですが、初めて聴いたのが、金聖響さんの指揮でよかったと、しみじみ思います。この曲は、私のお気に入りで、今、ヘビーローテーションで聴いています。他の指揮者の演奏だったら、こんなに好きにならなかったかもしれません。なにより、神奈川フィルの魅力を教えてくれたことも、今の私には大きな収穫でした
 ただ、欲をいえば、全9曲の交響曲を、各曲1冊に分けて、語り尽くしてほしいなと思います。特に、『交響曲 第5番 ハ短調 Op.67 <運命>』は、個人的に思い入れが強い曲だからということもありますが、もっと、金聖響さんの分析を聞いてみたい気がして、この1冊では、物足りなかったからです。指揮者の仕事は音を奏でることで、語ることではないのは分かっているのですが、どういうアプローチをしているのか、もっと知りたいと思うのは、イケナイコトなのでしょうか
 今は、それが叶わないので、しばらくは、演奏会に足しげく通って、聖響さんが考えていることを、できるかぎり感じ取ってくるしかないようです。それで、私の欲求が、少しでも満たされればいいのですが…。

夏フェス in GW

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 仕事の都合がついたので、有休をとって、「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」に行ってきました
 この、「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」は、夏フェスのクラシック・バージョンのようなもので、メーン会場の東京国際フォーラムのホール6箇所と、相田みつを美術館で、さまざまな演奏会が行われているのを、ハシゴしながら楽しめるというイベントです。
 今年のテーマは、「シューベルトとウィーン」。シューベルトの曲を中心に、演奏会のプログラムが組まれています。ふだん、演奏される機会が少ない曲も演奏されるので、聴きたい演奏会が目白押しだったのですが、直前になって、行くことにしたためか、主に、室内楽中心の演奏会が行われる、キャパの小さいホールの分は、すでにチケット完売…。それでも、無料のコンサートを見ることができたり、他のイベントが楽しめたり、自分で好きなように、スケジュールが組み立てられるので、パンフを見ながら作戦会議です。
 初日の今日は、あらかじめチケットが取れていた、大ホールのオケの演奏会を中心に見てきました。
 まずは、おめあての、ミシェル・ダルベルトさんが出演している演奏会へ。シューベルトといえば…というくらい人気曲、『交響曲 第7番 ロ短調 D759 <未完成>』を聴いたあと、いよいよ、オケとミシェル・ダルベルトさんの演奏で、『さすらい人幻想曲 ハ長調 Op.15 D760』
 本当は、シューベルトのソナタを聴きたかったのですが、全公演、チケットが取れずじまいでした。ちょうど、NHKでシューベルトのソナタのレッスンを再放送しているのもあって、人気が高まっているからなのか、もともと会場のキャパが小さくて、すぐに満席になってしまったのか…。予想以上に、ミシェル・ダルベルトさんの演奏がよかったので、立ち見でもいいから、見せてもらいたかったのですが、残念です
 演奏が終わって、外に出てみると、どこからともなくピアノの音が(曲は、やっぱりシューベルト)…。音のする方へ、フラ〜と行ってみると、小さなあずまや風のステージで、ピアノのミニ・コンサートが開かれていました! 個人的なイメージなのですが、シューベルトの曲は、放課後の音楽室から聴こえてくるとか、小さなスペースがよく似合うような気がしていたので、演奏もよかったのですが、雰囲気もステキでした
 お次は、初めて聴く、『交響曲 第4番 ハ短調 D417 <悲劇的>』。シューベルトの交響曲は、たまたまCDを持っていた、『交響曲 第5番 ハ長調 D589』と、『交響曲 第7番 ロ短調 D759 <未完成>』しか聴いたことがないので、いい機会だと思って、チケットを買っていました。でも、シューベルトの交響曲は、玄人好みかなと思います。聴き慣れないと、少し、長く感じてしまうのです。これを機に、CDを入手して、もう一度、聴きこんでみようかなと思いました。
 次の演奏会まで、かなり時間があったので、会場内をブラブラ歩いていると、いろいろな食べ物を売っている露店が、たくさん出ていたりするなか、カワイイ、チョコを発見です!
 即買いしてしまいました。ご存知の方も多いと思いますが、「CAFE WIEN」のチョコです。
 日本橋三越にお店があるんですね。今度、銀座方面に出かけるときは、また買ってこようかな…。

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 本日、最後の演奏会は、庄司紗矢香さんとオケの『ヴァイオリンと管弦楽のためのロンド イ長調 D438』と、ボリス・ベレソフスキーさんとオケの、『ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 Op.73 <皇帝>』(この曲だけ、ベートーヴェン作曲)。時間が遅い公演だったからか、庄司庄司紗矢香さんの演奏後は、鳴り止まない拍手が続いたにもかかわらず、アンコールはなし。そして、次の、『ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 Op.73 <皇帝>』は、かなりテンポが速いカンジになっていました。ボリス・ベレソフスキーさんの超絶技巧がたっぷり味わえたので、これはこれで、ワタシ的にはアリでした。
 パンフを見ているうちに、この「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」で、いったん、有料公演を見ると、他の無料のイベントが楽しめることが分かりました。本日は、有料公演を3公演見たので、このシステムが、どうやら使えそうです…。今度は、それをめあてに行くことにしました。そのもようは、また次回、ご報告します。
 

昔なじみ

シューベルトの音符たち―池辺晋一郎の「新シューベルト考」シューベルトの音符たち―池辺晋一郎の「新シューベルト考」
(2006/09/01)
池辺 晋一郎

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 日曜日。『サザエさん』や『笑点』ほどのおつきあいではありませんが、家にいるときは、かなりの確率でチェックしている番組があります。それは、『N響アワー』。
 ワタクシ、この番組に出演されている池辺晋一郎さんの、隠れウォッチャーなんです(こうやって公開した時点で、「隠れ」ではなくなってしまいましたが…)。その日に放送される曲の聴きどころを、ピアノで弾いてくれたり、分かりやすい解説が魅力のひとつなのですが、私を惹きつけてやまないのは、池辺さんの、かぎりなくオヤジギャグに近いダジャレです。ダジャレを言う前に、一瞬、ニヤリとするので、「来るぞ〜」と思うと、その直後に、ダジャレ弾は投下されます
 ただ、このダジャレ、ちょっとした歴史があります。私が『N響アワー』を見始めてから、4人のパートナーの交代があったのですが、ベスト・パートナーは壇ふみさん。ダジャレの返しが本当に見事で、池辺さんも、のびのびとしているようでした。その後、ダジャレがスルーされ、封印されていた冬の時代もありました。でも、だんだん復活の兆しが見え始め、現在は、以前ほどの勢いはないものの、適度に散りばめられるようになり、ウォッチャーは少し安心をしています
 そんな池辺さん、横浜みなとみらいホールの館長を務められていて、その関連だと思いますが、先日、シューベルトの曲解説をされるというので、行ってきました。そのときのテキストが、この『シューベルトの音符たち』でした。池辺さんの解説をはさんで、実際に話に取り上げられた曲の演奏もあるという、まさに、生『N響アワー』を味あわせていただいた…というカンジです。
 池辺さんは、小さい頃、ピアノを習うのがいやで、せめて自分が好きな曲を弾きたいと思って、先生に楽譜を持っていったのが、シューベルトの『軍隊行進曲』『楽興の時』だったそうです。私にとっても、シューベルトの思い出があります。小学校のときの音楽の先生が、ピアノを弾きながら、『魔王』のストーリーを、おもしろおかしく聞かせてくださったことがあるのです。魔王にさらわれると怯える息子。それを諭す父。でも、最後には、息子の命は、魔王に奪われてしまうので悲劇なのですが、ものすごく笑った記憶があります。今思えば、私がクラシック音楽の楽しさを知ったのは、このおかげもあるので、私にとっても、シューベルトは昔なじみなのです。
 今年のGWに開催される、ラ・フォルネ・ジュルネ・オ・ジャポンのテーマは、「シューベルトとウィーン」。クラシック界のサマフェスみたいなもので、東京国際フォーラムや丸の内周辺の複数の会場で、おなじみの曲から、めったに聴けない曲まで、いろいろな曲が演奏されます。昔なじみに会えるいい機会ですし、ミシェル・ダルベルトさんが出演されるそうなので、行ってみたいと思っているのですが、その日は、ちょうど予定が入りそうなので、少し迷っています。
 もし、池辺さんや私のように、シューベルトが昔なじみの方は、会いに行ってみませんか。チケットも安めで、気軽に楽しめると思います。

<ラフォルネ・ジュルネ・オ・ジャポン詳細>
 http://www.t-i-forum.co.jp/lfj_2008
のだめカンタービレ のだめカンタービレ
Nintendo DS (2007/04/19)
バンダイ
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 指揮者が指揮棒を使うのはよく見かけますが、かつて、杖のような棒で床を突くことで指揮をしていた、リュリという音楽家がいました。
 昨夜から、ほんの少し、リュリ気分を味わっています。友人が、私ののだめ好きを知って、Nintendo DSの『のだめカンタービレ』のソフトを買ってきてくれたのですが、これがもう楽しくて楽しくて! 次の日も仕事があるというのに、かなり夜更かししております…
 プレーヤーが音楽雑誌『Classic Life』の編集者になって、桃ヶ丘音楽大学の学生達を取材するというのが、基本ストーリー。ストーリーが進むに連れて、ミニ・ゲームができるようになったり、『のだめ〜』の登場人物のデータが集まったり、私を眠らせてくれない要素が満載で、久々にゲーマー復活なのです。あぁ、寝不足で、お肌が荒れてしまう…
 なかでもハマっているのが、「コンサート」というゲーム。指揮者が指示するタイミングで、音符やハートマークが画面の上から下へ流れるので、右から左へ動く音符マークのポイントと重なる瞬間をタッチペンでタッチすると、クラシックの名曲がうまく演奏できます。まるでタッチペンで拍子をとりながら指揮をしているみたいで、それがちょっとしたリュリ気分なワケです。
 今のところ、指揮者は、大河内くん、千秋センパイ、シュトレーゼマンしか選べないのですが(もっとゲームが進めば、他にも選べるらしいです)、同じ曲でも、難易度が指揮者によって違うようで、シュトレーゼマンが一番、難しいです。なんといっても、巨匠ですから…。
 今現在、基本ストーリーを一巡しました。ストーリーが進むにつれて集まるデータが全部集まっていないところをみると、もっとやりこまないといけないようです。リュリは、指揮に使用していた杖を誤って足に刺してしまい、そのケガがもとで亡くなってしまいます。ゲームのやりすぎで、タッチペンを手に刺さないように、気をつけます…。
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」 ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
金聖響 (2006/07/26)
エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
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 久々に、新宿へ行ってまいりました
 渋谷は学生時代を過ごした街だし、池袋は近くに住んでたので大丈夫なのですが、どうも新宿は落ち着かないんですよね。いい歳して、あやうく迷子になりかけました…
 本日の新宿参りの目的は、朝日カルチャーセンターの、金聖響さんの公開講座に参加するためです。演奏はもちろん、金聖響さんのトークも好きで、前回のミューザ川崎での公開リハーサルが急用で観られなかったこともあって(本番の演奏自体は聴けました)、どんなことをしてでも行きたくて…。仕事が忙しかったのですが、途中で放りだしてきちゃいました。明日、タイヘンなことになっていませんように…
 講座は、現在、金聖響さんが手がけている、OEK(オーケストラアンサンブル金沢)とのブラームスの演奏会の話からスタート。近々、CDが発売されるとのことですが、東京で演奏会がないのは残念でなりません。やっぱり生で聴きたいと思うのがファン心理ですよね
 ブラームスが耳にしていた音をそのまま聴くことはできません。でも、金聖響さんの「棒振り」で、かなりそれに近い音楽が聴けるのではないかと思っています。演奏会に行くたびに、その曲のもつ魅力を教えてもらっている感じがするのです。それはブラームスだけでなく、他の作曲家でも言えることで、彼と同じ時代にいられて、本当に幸せだなと思います
 ちょっと家から遠いかなと思って敬遠していたのですが、チケットがまだあるなら、11月の府中の演奏会に行くことに決めました。我ながら単純…。でも、聴けるときに聴いておかないと!
 次回は、府中でお会いできるといいな、金聖響さん。今日は、気持ちが高ぶっていて、すぐに眠れそうにありません!
 ちなみに、何故、CDジャケットがブラームスではなく、ベートーヴェンの『田園』なのか。それは、今日の公開講座の参加者のみぞ知るなのです…
 

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